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おばあさまの思い出と共に

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昨年末の出来事ですが、とても心あたたまるお話のお手伝いをさせていただきました。


ある日ワンボックスカーの後部座席いっぱいに、古いタンスを積んでお客様がやってきました。


「このタンスを生き返らせてください!」


というご依頼。


お話を詳しく伺うと、おばあさまがお亡くなりになり、家具を処分しなければいけなくなった。

おばあさまっ子だったそのお客様は、
おばあさまがお嫁入りの時に持ってきたこと、
そしてとても大切にしていたことがすごく思い出に残っている。

そのタンスを、他の家族たちは

『処分する(捨てる)』

という結論を出してしまっていた。


そのことを知って、まさに捨てられるギリギリセーフでご自分の車に積み込んだとのこと。


しかしいざ救い出してはみたものの、そのお客様は男性。
和ダンスなんて実際に使い道が無い。
洋服ダンスも家に備え付けてある。


そこからはお客様との話し合い。


家具は実際に使って初めて値打ちが出るもの。


お客様はご自分でお仕事をされていて、その事務所で何かに使えれば、とのことでしたので、どう使うのが一番良いかをお客様と一緒に長い時間をかけて話し合いました。


で、出た結論は、『パソコンや書類、雑誌を収納できる家具』。


あくまで外観はあまり変えたくなかったので、
現代の空間に適合するように一部をカットし、家具に脚を取り付けました。

塗装は古い感じを残しつつ、その上で清潔感が感じられるように。

元々着物を入れるための家具なので、本体の内部は相当手を入れて強度を出し、引き出しは前板は残してその他はすべて再製作。
スライドレールを付けて機能的に。

一番のポイントは元々はただの観音扉だったものを、本体内に格納できるように仕様変更。
これもあくまで外観はそのままで。
開いた扉の内側からは、キーボードトレーが出現。
手元が明るいように内部には照明を取り付けました。

納品の時、
現物を見たお客様の第一声は、
『なんじゃこりゃー!』
(怒られたわけではないですよ)


そしてその後は数え切れないほど
『すごい!』を連発!してくださいました。

大切なおばあさまの思い出を引き継いで、
そしてまた新たな歴史を刻んでいく。

とても素敵な時間に立ち合わせていただき、
本当にありがとうございました。